【AID当事者支援会】

心の整理・気持ちの変え方

無精子症と診断を受けたカップルにとってその衝撃と辛さは相当のものです。
自分だけ暗闇の世界に閉込められ、人生の道を閉ざされてしまったかのような気持ちになってしまうものです。

無精子症の診断を受けてからの歩み
  1. 落込み期・・・無精子症の現状を受入れられずなぜ自分なのかと落ち込む時期
  2. 受入れ期・・・無精子症の事実を受入れ前を見始める時期
  3. 模索期・・・・今後の進む道について情報収集を行い未来を模索する時期
  4. AID・養子・二人の生活など、次のステージに向けて動き出す時期

しかし、皆この流れ通りに進むわけではなく、実際には落ち込みながらも無精子症であることを少しづつ受入れたり、それぞれの時期が被っている事も多いです。
落ち込み期が長い人、模索期が長い人、必要な期間もそれぞれです。

それでいいのです。人によって無精子症との向き合い方も様々です。
ただもし、行き詰まってしまっているように感じたら、下記の言葉を思い出してみてほしいです。

先が見えないから怖いだけ。先にどんな未来があるのか調べてみよう

これからの自分たちにどんな未来が待っているのか検討もつかないですよね?
今後暗く辛い人生を歩むことになるんじゃないか、なんて不安、ありませんか?
知らない道を歩くのって怖いんです、恐怖なんです。

でも、実は無精子症と診断されたご夫婦の多くは幸せな未来を生きていたりするのです。
だからまずは、それを知ることが大切!
無精子症の先輩たちはどんな風に人生を歩んでいるのか情報収集をしてみましょう。
意外に明るい未来が見えてきて心が軽くなったりするものです。
私達もそのサポートをしていこうと考えております。

孤独になりがちなので仲間と繋がろう

無精子症と発覚すると、世の中で自分たちだけが特殊な苦しみの中に放り込まれた気分になりませんか?
周りの友達に取り残されポツンと・・・。
でも実は仲間、沢山いるんです。
ブログや勉強会で同じ仲間と交流を持つことをお勧めします。
人と繋がるだけで心の安定に繋がります。

男性で人と会話をしたくないという方も、仲間の集まりに出かけてみるだけで(何も話さなくても)OKです。妻に渋々連れ出された夫が周りを見て『こんなに仲間がいるんだ』とホッとされたという話はよく耳にします。

ぜひ希望を持って今の辛い時期を乗り越えていってほしいと願っております。

どの道に進むのか決めるのに必要な情報
進む道を選ぶポイント
  • 養子 ー 血縁がなくとも子供のいる生活を送れることが幸せだ。
         妻と夫が対等な立場で子育てに関わりたい。
         AIDには抵抗があり、親を元々必要としている子供を育ててあげたい。
  • AID ー 夫との血縁が無くとも子供のいる生活が送れることが幸せだ。
       妻のお腹で命を育むところから夫婦で子供の成長を分かち合いたい。
       妻の血縁がないよりあったほうがいい。
  • 二人の生活 ー 夫の血のつながった子供が欲しかった。
           それが叶わないならば子供はいなくていい。
           夫婦二人でも幸せに生きていけるタイプだ。

上記の方法で家族を作ることは、当初思っていたような【理想的な方法】ではないかもしれません。
でも、上記の方法で自分たちの【理想の幸せな家族】を作っていらっしゃる方は沢山おられます!

進む道を決めるにあたって大切なこと
  • 夫婦が本心で話し合うこと

    旦那さんの中には無精子症に負い目を感じ、妻の意向を汲んであげたいと自分の気持ちを我慢してしまう方がいらっしゃいます。
    本当は二人の生活を選びたいけど妻が欲しいと言うならAIDをしよう、など。
    しかし、そういった選択は結局、後に家族が苦しむ結果となりかねません。
    ここは本心をしっかり伝え合うことが大切です。
  • 消極的な理由で選択をしないこと

    そもそも普通に夫婦の子供を授かりたいと思っていた夫婦にとって、AIDも養子も二人の生活も積極的に選びたいと思えないのは当然です。
    ただ、特に子供を迎えるAIDと養子を選ぶ場合は、仕方なく選ぶ事は避けましょう。
    この方法しかなかったからこの方法であなた(子供)を迎えたのよ、ではなく、この方法のおかげであなた(子供)に出会えたの、と将来子供に伝えられるような心境になっていることが大切です。
    そういう心境になれるまで、それぞれの選択肢についてもっと深く学び、自分の心と対話し続ける事が必要です。

AIDを選んだ私達夫婦と養子を選んだ友達夫婦には共通していることがあります。
それは、子供達と出会ってしまったらその瞬間にその子は唯一無二の存在になるということ。
この子でなければダメだ、この子で本当によかった!と。
だから私はAIDを選んで本当に良かったと思っているし、友人も養子を選んで本当に良かったと思っています。

皆さんにも最善の道が見つかりますように・・・。